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トラブルシューティングは認知タイプで変わる?タイプ別調査術

この記事は、トラストバンク Advent Calendar 2025 の15日目の記事です。

トラストバンクで、自治体専用ビジネスチャットツール 「LoGoチャット」のサポートをしている、みきです。

サポートの現場では、同じような内容の問い合わせであっても、 人によって調査のアプローチが異なると感じる場合があります。

興味を持って調べていくうちに、その違いの一つとして 情報をどう理解し、どう前に進めるかという「思考の癖」が 影響しているようだと、分かってきました。

この記事では、この違いを「認知タイプ」という視点で整理し、 それぞれの強みを活かしたトラブルシューティングの進め方を紹介します。

ぜひ「自分はどっちのタイプに近いかな?」と考えながら、 読み進めてみてください!


認知タイプとは何か

この記事でいう「認知タイプ」とは、 人が情報を理解・整理・判断するときの 思考の進め方や、得意な情報処理の傾向を指します。

医学的・心理学的な用語ではありませんが、 次のような情報処理の傾向に個人差があることは知られています。

  • 視覚的に理解しやすい人
  • 言語化や整理によって理解しやすい人

実際には多くの人が両方の要素を持っていますが、 トラブルシューティングの場面では、 「どちらの処理を主に使っているか」によって、 調査の進め方に違いが出やすくなります。

話を整理するために、本記事では次の2つに大別します。


イメージ型(脳内再生が得意な人)

イメージ型の人は、次のような特徴があります。

  • 説明を聞くと、画面や操作の流れが自然と頭に浮かぶ
  • UIの導線や画面遷移を感覚的に把握できる
  • 会話の途中で「ここが曖昧だな」という違和感に気づける
  • 再現できない理由を直感的に察知できる

ちなみに私はこのタイプ。

頭の中で操作を再生しながら、 「この条件が足りない」「この前提が抜けている」 と気づくことがあります。

学生時代にハリー・ポッターを読み込んだ影響か、 脳内再生が習慣化しているように感じます。

イメージ型のトラブルシューティングの進め方

イメージ型の人に向いているのは、 まず状況を頭の中で再生してみることです。

  • どの画面から始まっているか
  • 次に何をクリック・タップしているか
  • その操作は、その端末・権限で可能か

こうして再生してみると、

  • この説明だと再現しない
  • この情報がないと判断できない

といった「違和感」が浮かび上がります。

イメージ型の強みは、 不足している情報に直感的に気づけることです。

その違和感を言語化し、 次のヒアリングにつなげることで、素早いトラブルシューティングにつながります。


情報整理型(情報を整理することで調査が進みやすい人)

情報整理型の人には、次のような特徴があります。

  • 断片的な情報を、箇条書きや手順に分けて整理できる
  • 事実・操作・結果のように分解して考えられる
  • 条件分岐や因果関係を落ち着いて確認できる
  • 調査内容を、他の人が追える形で残せる

このタイプの強みは、 情報を整理することで、全体像を安定して把握できることです。

一度書き出したり、図にしたりすることで、 「どこまで分かっていて、どこが分かっていないのか」が明確になり、 そこから調査が進みやすくなります。

情報整理型のトラブルシューティングの進め方

このタイプの人には、 ヒアリング内容を頭の中に留めず、形にするやり方が向いています。

例えば、

事実:端末、OS、アプリ・ブラウザのバージョン 操作:どんな手順を踏んだか 結果:何が起きたか、再現性はあるか

この3つに分けて整理するだけで、 原因候補が自然と絞られていきます。

画面遷移や処理の流れを 箱と矢印で簡単に書き出すのも効果的です。

[画面A] ⇒ [画面B](ここでエラー) ⇒ [画面C]

情報を整理してから調査を進めることで、 抜け漏れが減り、再現性の高いトラブルシューティングが可能になります。 他の担当者への引継ぎも、スムーズです。


認知タイプに関係なく大切な共通ポイント

どちらのタイプであっても、 トラブルシューティングで共通して重要な点があります。

最初に環境情報を揃える
  • ユーザーID
  • 端末種別
  • OS/アプリ/ブラウザのバージョン

これらを押さえることが重要です。 特に電話対応だと抜け漏れが起きやすいので、 手元にヒアリング項目のカンペを用意しておくと、慌てず確認できます。

ヒアリングは箇条書きで、行動に焦点を当てる
  • 何を確認してほしいのか
  • 何を送ってほしいのか

と、ユーザーにやってほしい「行動」を明確にすることで、 ユーザーの負担が減らせます。

原因候補は順番につぶす
  • 環境依存
  • ユーザー設定
  • データ依存
  • システム仕様・不具合

「これは既知の不具合かも?」と結び付けてしまうことがあると思いますが、 「端末再起動で直った」「画面再読み込みで直った」というケースも多いです。

まずは、一般的な対処法から試してもらい、徐々に原因を絞り込んでいきましょう。


まとめ

トラブルシューティングに「認知タイプ」という視点を持つことで、 自分の得意・不得意に気づきやすくなり、 他の人の調査スタイルも理解しやすくなります。

サポートチームでは、調査の速さや丁寧さが 個人の能力差のように見えることがありますが、 実際には得意な思考の使い方が違うだけ、という場合も多いと感じています。

イメージが得意な人、情報整理が得意な人。 それぞれの強みを活かし合うことで、 チームとしての調査の質やスピードは自然と底上げされます。

この記事が、 自分やチームのトラブルシューティングの進め方を 振り返るきっかけになれば嬉しいです。