はじめに
SREグループでマネージャーをしているyoshiroooです!
今回、SREグループで策定したミッション、ビジョン、バリュー(MVV)について、紹介します。
決めたMVV
先に書いておきますと、私たちが辿り着いた、SREグループのMVVがこちらです!
ミッション
信頼を当たり前に、挑戦を日常に。
組織に改善し続けられる文化を醸成し、サービスの信頼性を最大化し続ける。
ビジョン
自立した持続可能なカイゼンサイクルをつくる
バリュー
S: Speak Up Freely (自由に声を上げる)
R: Resolve with Automation (自動化で解決する)
E: Embrace Failure (失敗を歓迎する)
背景
SREはシステムの信頼性を確保し、安定稼働を支える重要な役割を担っています。
しかし、複数のシステムを横断して面倒を見ていることもあり、その活動は多岐にわたり、時にはグループとして目指すべき方向性を見失いそうになることもあります。
目的
このMVVを策定した目的は、大きく分けて以下の4つです。
グループの進むべき方向を明確にするため
日々の業務に追われる中で、アラート対応、キャパシティプランニング、自動化など、様々なタスクに取り組んでいます。
しかし、これらの活動がどこへ向かっているのかが不明確だと、グループ全体の目標を見失いがちです。
ビジョンは「何を目指すのか」という長期的な目標、つまりグループ全体で共有する夢や理想像を示します。
ミッションは、そのビジョンを実現するために「私たちが何をすべきか」という具体的な行動指針を示します。
これらを明確にすることで、グループ全体が同じ方向に向かって進むことができ、各自が主体的・自発的に動きながらも、グループとして大きな価値を発揮できるようになります。
日々の業務に意味と目的を与えるため
SREの業務は、時に地道な作業の連続です。
しかし、一つ一つの作業は決して単なるタスクではありません。
MVVを設定することで、日々の業務が、SREチームの理想像を実現するための重要な一部であると認識できるようになります。
これにより、個々の業務に対するモチベーションの向上と、目的意識を持って取り組むことが可能になります。
外部へのメッセージを明確にするため
SREがどのような価値を提供し、何を目指しているのかを、他のチームや組織に対して明確に伝えることは非常に重要です。
明確なビジョンとミッションは、SREの存在意義や強みを効果的に伝え、より良い連携や協力を築く上で不可欠です。
明確なビジョンとミッションは、SREの存在意義と強みを効果的に伝え、組織内でのプレゼンスを高めます。
各自の想いを反映し、SREの理想像を考えるため
「MVVの策定は、マネージャーである私一人が考えることも可能でした。
しかし、SREグループとしての理想像は、メンバー一人ひとりの「SREとしてこうありたい」「SREならこれをやっていくべきだ」という率直な意見や大切にしている価値観を反映させることで、より実態に即し、メンバー全員がオーナーシップを持てるものになると考えました。
ミッション・ビジョン・バリュー策定の進め方
進めるにあたってはこちらを参考にさせて頂き、Google re:Workのフレームワークを利用して、自分達に合わせて少しアレンジして進めました。
今回はオンラインで、7日間のミーティング(1回あたり1〜2時間程度)で話し合いを重ねました。
1日時間確保することも考えましたが、一度のミーティングで全てを決めずに回数を分けることで、意見を熟考する時間や、事前に各自で考えておく時間を確保し、ディスカッションする時間を費やすことができました。
進める際に利用したツールはMiroです。

簡単に各日の取り組み
1日目:大切にしたい価値観の洗い出し
技術的な側面だけでなく、チームとして「何」を大切にしたいのか。メンバー全員が自由に意見を出し合い、率直な「価値観」を洗い出しました。
また、ライトな雰囲気で、各自が考える価値観について話しました。
2日目:チームのコアバリューを深掘り
1日目に出た多様な価値観の中から、各自が最も大切にしたいと考える3つの価値観をピックアップ。
なぜそれを選んだのか、それぞれの想いを共有し、チームの「コア」となる価値観を深く掘り下げていきました。
3日目:チームの存在理由を検討
このチームの存在理由は? から質問内容は少しアレンジして、各自で存在理由を検討しました。
質問に考えながら回答することで、改めて存在理由を確認することができたと思います。
4日目:ミッションの検討・案出し
自己省察 として3つの質問に各自が考えを書き出し、1日目からの内容を踏まえてミッション案を検討しました。
これまでの話し合いの中で出たキーワードをピックアップし、各自がGeminiなどの生成AIも補助的に使いながら、ミッションの表現を練り上げました。
良い案は出ていたものの、この日は案出しまでとし、あえて時間をおいて、決定は次回に持ち越しました。
5日目:ミッション決定、ビジョン検討・案出し
前回から各自がさらに検討し、ミッション案を持ち寄り、その中から全員がしっくり来たミッションを決定しました。
その後、SREグループだけではなく、組織としてどのような姿になりたいか、3〜5年後の理想像を想像しながら、ビジョン案の検討・案出しを行いました。
ビジョンもミッションと同様に、この日は案出しに留め、次回の議論に持ち越しました。
6日目:ビジョンの決定
進め方はミッション決定時と同様です。
ビジョンは弊社のビジョンに「自立した持続可能な地域をつくる」を掲げており、こちらに寄せた形になります。
当初は、MVまでできれば、冒頭に書いた目的は達成できるかと考えいましたが、参加メンバーから「行動指針も明確にしよう」という提案を受け、バリューも決めることにしました。
各企業のバリューを見たところ、大体3〜5個でしたが、私たちは3つに絞ることとし、次回で決めることにしました。
7日目:バリューの決定
これまでの議論でピックアップされた価値観の中から、最終的にSREの頭文字に合わせた3つのバリューを最終的に決定しました。
弊社では、会社の行動指針として5つあるのですが、「TRUST」の頭文字を合わせており、こちらも会社に寄せた形になります。
MVV策定後のアクション
MVVは策定して終わりではありません。
今後は、MVVを実現するためのロードマップを作成し、「いつまでに」「何ができるようになっているのか」「どのような状態を目指すのか」を明確に可視化していきます。
今期の計画だけでなく、来期以降を見据え、ビジョンとミッションを着実に実現するためのアクションプランを具体的に検討していくフェーズに入ります。
まとめ
今回の策定プロセスは、単に指針を決めるだけに留まりませんでした。
普段の業務ではなかなか話す機会のない、メンバー一人ひとりの「想い」や「考え」を深く知り、共有できたことは、チームの結束力を高める上で何よりも有意義な時間となりました。
今回のMVV策定は、SREチームが今後さらに進化し、組織に貢献していくための大きな一歩となります。
私たちはこのMVVを活用して、サービスの信頼性を高め、挑戦し続ける文化を醸成していきます!
さいごに
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