2023年のパブリテックを振り返る: スクラム、カイゼン、そしてAI

パブリテック事業部プロダクトチームの所属のたけだです!
この記事はトラストバンクAdobent Calender 2023の記事です。

何を話すか

トラストバンクにジョインと同時にパブリテック事業部立ち上げた2019年1月からいつの間にか5年経とうとしています。もう昨日の記憶すらなく(おい)一瞬で1年が終わろうとしてますが、、、今年1年を振り返り、パブリテックのプロダクトチームで挑戦したことや成果を書こうと思います。

パブリテック事業部と私

パブリテック事業部では、全国の地方自治体向けのSaaSを提供しており、私はこれらサービスのプロダクトチーム全体のマネジメントをしてます。

  • 自治体専用ビジネスチャット「Logoチャット
  • 行政手続きデジタル化総合プラットフォーム「Logoフォーム
  • スケジュールや掲示板サービス「LoGoチャットPlus」
  • 各業務シナリオに合わせて利用する「LoGoチャットボット」
  • LoGoチャットでChatGPTを利用できる「LoGoAIアシスタントbot版

「マネジメント」って玉虫色な所があるし、事業フェーズやプロダクト、チームによっても要求されることが異なるんですが、今日の私が思う私の役割は「事業成長に貢献するプロダクト組織をワークさせ、チームの隙間を埋める安定剤となる」だと思ってます。
(あ。LoGoAIアシスタントに関してはリソース不足の中で急ぎでリリースした新サービスということもあり、プロダクトオーナーも兼務してるのでこのサービスだけは開発の現場のこともしてます。)

挑戦したことや成果

その① スクラム開発導入

アジャイルソフトウェア開発宣言
※出典:アジャイルソフトウェア開発宣言

昨年までは、緩いウォーターフォール開発だったのですが、以下の考えから、アジャイル開発がパブリテックに向いているのでは?という考えを漠然と持ちました。

  • 新規事業であるため要件が途中で変わることもあり柔軟に変化に対応する必要がある
  • SaaSであり、計画的に進むことよりも品質や運用を優先したい
  • 「ユーザに近い所で仕事がしたい」「プロダクト全体を俯瞰して自分が何に取り組んでいるのかを把握したい」など、軸となる共通の価値観を持ちコミュニケーションを大事にするメンバーが多い

何人かに聞いてみたら興味ある!という反応のメンバーが多かったので、まずは正しいアジャイルスクラムフレームワークの知識とルールを理解しよう!ってことで、 Odd-e Japanさんのアジャイル入門研修をプロダクトチーム全員で受講しました。ワークショップ参加型の研修で、ディスカッションしながら理解を深めることができたと思います。
各プロダクトの開発チーム内が全員で2カ月以上話し合って「スクラム開発導入したい!」とチーム単位で全員一致で決断してくれたので「よしやろうぜ!」ってことで導入することにしました。 人数規模からスクラムを拡張したLarge-Scale Scrum (LeSS) フレームワークでスタートすることにしたということもあり、有識者の支援と客観的な評価が欲しかったので、研修して頂いたOdd-e japanさんのアジャイルコーチングを受け、悩みや課題を相談しながら皆で定義やルールづくりがスムーズにできたと思います。

成果はたくさんあって書ききれないですしそのうちスクラムチーム内のメンバーがテックブログ書いてくれる気もするので雑に書くと。こんな印象を持ってます。

  • 品質が上がった
  • メンバー1人1人の成長スピードや意欲が上がった
  • 自分の役割に対しての責任感が上がった
  • もっとプロダクトよくしようという意思をもってユーザに価値を届けるための主体的な行動が増えた
  • とにかく楽しそうに仕事をするようになった

まだまだ課題はたくさんありますし常に振り返って改善を繰り返している道半ばですが。これからが楽しみです。

その② DX Criteriaアセスメントシートによるチーム力とシステム力の可視化

今年は安定稼働と品質強化の面で変革と改善を優先的に行ったことから、一緒に事業を進める中で内部事情が見えにくいビジネスチームメンバーやプロダクトチームのステークホルダーにも伝わるような評価の指標として日本CTO協会さんが出されているDX CriteriaのDX Criteriaアセスメントシートを使って定期的に評価を行う運用を導入しました。 プロダクトチーム全体や社員ごとの年間目標にも達成基準として含めて設定し、毎月の1on1などで進捗確認や必要に応じて目標の軌道修正を行いました。 CICD導入やテストコード実装など、時間のかかる項目もある中で、それぞれのプロダクトごとに着実に評価が上がりました涙

例えば1つのプロダクトを代表で一部推移をチラ見せすると... ↓

2023年2月時点(スクラム導入前)
2023年6月時点:スクラム開発導入直後
2023年8月時点
2023年11月時点
※このシートの活用は、あくまで活発に改善と対話を促進して組織が持つ文化やケイパビリティに注目するものなので過度に数字を気にするものでも、できていないことで誰かを責めたりするものでもありません。

皆めちゃめちゃ頑張った!!!!プロダクトチームの1人1人皆、すごいぞマジで! もし興味ある方は一度自己評価チェックしてみてください。最初、"自信持ってTRUEとは言えないな、、" みたいな項目ばかりで改善しなきゃ!っていう気持ちになるはず。

その③ 新サービス「LoGoAIアシスタント」のリリース

7月にリリースしたLoGoAIアシスタント、(すでに記憶にはないですが記録を辿ると)構想から提供開始まで3カ月程度のフルスピードでリリースしました。
ここまでのスピードが出せたのはAWSのサーバレスやマネージド機能の活用と過去4つのプロダクトリリース経験、そして何よりもパブリテック全員の協力体制にあるかなと思っています。 もちろん開発や構築も頑張ったのですが、それ以上に、ドキュメント準備、規約類作成、商標登録、運用やサポート体制整備、リスク管理などなど「使われるサービスとして完成させる」って本当に大変です。。

なお、このプロダクト特有で記憶にあるのは。

  • GPT-4のWaitlist申請から登録までなかなか連絡が来ずドギマギ...
  • 生成AIから返ってくる返答が変動的なので何をもって正解と言えるのか判断難しくAI相手にずっとグチりながらテストする日々(笑)
  • 毎日のようにアップデートされる生成系AIの最新技術情報のキャッチアップ大変(これは今でも...)  

その④ 正社員の採用と内製化

これは...頑張ったけど成果としてはまだまだなんですが。。スカウト活動、カジュアル面談、採用面接などの採用活動に優先して時間をかけました。 今年になってパブリテックプロダクトチーム所属の社員が10名ジョインしてくれました。 最初2人から始めた事業部も今や社員49名。社員以外の皆も含めると90名近く、、感慨深い。

その⑤ プロダクトチームのスキルアップ

採用するだけでなく既存メンバーの技術スキルを上げる活動も取り組みました。(というか自分自身のスキルアップもしたいからということもあるのですが。)

AWSJさんによるAWS CDK,EKSハンズオン勉強会

CloudflareさんによるCloudflare Images勉強会

  • AWSJさんからのハンズオン勉強会
  • Cloudflareさんからのハンズオン勉強会
  • 社内週次のLT会やもくもく会継続開催
  • 社外のユーザーコミュニティ勉強会などへの参加
  • Odd-e Japanさんの認定スクラムプロダクトオーナー(CSPO)トレーニング →認定資格2名取得
  • Odd-e Japanさんの認定スクラムデベロッパー(CSD)トレーニング →認定資格3名取得

などなど。
CSD取得した若手社員は「人生が変わりました!」と目をキラキラして報告してくれて日々の業務に活かして成果上げてくれたり、まわりのメンバーもよい刺激を受けているように思います。

ってことで何がいいたいかっていうと。

パブリテック、これからも面白いことしていくよ!! 一緒に働きませんかーーー??!!!

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