新米プロダクトオーナーの6ヶ月間の振り返り

この記事はトラストバンク Advent Calendar 2023 の21日目の記事です。

パブリテック事業部プロダクトチームの近藤です。

12月といえば、プレミアリーグの過密日程ということで、大事な試合を欠場したり出場停止にならないように、気をつけなくてはいけないところです。
とはいえ全力を出さないのはもちろん違うということで、勇気を持って戦っていく必要があるし、またチーム力が問われる期間だなと思います。(マダーズ早く返ってきて…クティは節度を持って頼むよ…)

さてさて私は、自治体専用デジタル化総合プラットフォームである「LoGoフォーム」というサービスのプロダクトオーナーを担当しております。

昨日のたけださんの記事にもありましたが、 LoGoフォームのプロダクト開発では、2023年の6月からLeSS(大規模スクラム)に基づいたスクラム開発を開始しました。
プロダクトオーナーになって半年を過ぎまして、その振り返りをしていきます。
スクラム開発のイベントや、アジャイルラクティスなどには触れず、文化やマインドを中心にお話していきます。

スクラム開発開始までの経緯

スクラム開発を開始する以前は、品質面、スピード面など多岐に課題がある状態でした。
私自身は開発チームの中ではなく、PdM 兼 PM 兼 QA といった主に外から見る立場で、数ヶ月活動をしてきました。

そんな中、パブリテック事業部では2023年1月から Odd-e Japanさんのアジャイルコーチの方に参画いただきました。 スクラム開発をする前提ではなく、プロダクト開発全般のご支援という形で参画いただきました。
アジャイルコーチの方々は、開発業務などを観察することで課題を抽出し改善提案をいただき、 私自身は開発チームの中に入って、実際に開発業務を行うなどで現状の把握に努めていきました。

責務に対する考え方や、チーム間でのコミュニケーションに課題を感じた結果、 スクラム開発に切り替えることで、自分ごとで考える、自己管理したチームにしていきたいと考えました。

当初は混乱もありましたが、皆が良くしていきたい!という気持ちのもと、アジャイルコーチのアドバイスを素直に受け入れていった結果、現在は、開発も改善も責任感を持って一歩づつ進めはじめ、先週より今週と進化を続けていくチームになってきました。
(コーチはすごい。日々感謝。)
(このあたりは長くなるので、また別の機会でお話できれば)

気をつけていること

ここからは半年間プロダクトオーナーを勤めてきて、気をつけていることを3つあげます。

チームの能力を見極める

「これは開発者の責務だから〜」と言ってもすぐにできるものばかりではありません。 プロダクトオーナーと開発者間での責務は少しずつ変化させていっています。
開発者側に委譲したものも沢山ありますし、委譲しようと思ったけど取りやめたものもあります。 時にチャレンジングな委譲もしていきますが、スクラムチーム全体としてROIを高めるための見極めが大切だなと感じています。

とある日のオーバーオールレトロスペクティブでは、リリースの頻度やスピードを向上させるために、今のチームでできることと、他者に依存しているものを整理してチームで巻き取ったほうがいいもの、委譲したほうがいいものなどを整理したり…

とある日のオーバーオールレトロスペクティブ

種をまき続ける

プロダクトオーナーとしてというよりも、プロダクトチームのメンバーとしての色が強いですが、 学習のきっかけを作ることや、フィードバックを沢山実施することは大切にしています。
スクラムのこと、顧客目線で考えること、価値を考えることなどもありますし、設計や開発の進め方などエンジニアリングのこともありますが、 すぐに実践や結果に繋がらなくても、数カ月後にふと思い出して行動に繋げてくれることが多々ありました。
私自身もスクラムマスターに言われたことを1ヶ月後くらいに実践することが何度もあり、納得感を持って進めることができています。

最初は10個くらいだった完成の定義のDONEアイテムもどんどん増えていきました(技術品質に関するルール)

完成の定義

能力を上げる

スクラムを実践していると、日々課題がどんどん見つかっていきます。 レトロスペクティブでネクストアクションを考えて改善は進めていきますが、 何よりもシンプルにスキル不足に起因することも多々あり、能力を上げていく必要性を痛感します。

プロダクトオーナーはROIを最大化するため、
開発者が能力を発揮しやすいように、また能力を向上させられるように、戦略的にプロダクトバックログを作成していく必要があるなと感じています。 開発者には、勉強会の実施や、1on1やレトロスペクティブを通じて、個人として・プロダクトとしての課題に向き合ってもらえるように取り組んでいます。 (たぶん社会人になって1番インプットもアウトプットもしている気がする…

まとめ

アジャイルコーチの方から、スクラム開発をすると現状が可視化されるだけで、それだけで良くはならないと言われてきました。 実際にスクラム開発を実践すると、本当に沢山の課題が見つかり、道は長いなと思わされます。
課題に直面したとき、1つずつ向き合ってチームで解決していっていることが成果に繋がってると思っています。
開発者からは「楽しい」や「成長を実感する」といったポジティブなフィードバックをたくさんもらえて感謝です。
もちろん私自身も成長を実感しつつも、沢山の失敗をし、未熟なところ・甘いところが見つかり、もっとこうすれば良くできるのでは、もっと学んで実践しなくてはという日々です。

私は「守破離」という言葉が好きですが、基本は大切で、基本を理解しないと本質を見失うなと感じています。
スクラムガイドを読んでもわからないことをアジャイルコーチの方に埋めていただき実践し、実践後にスクラムガイドを見ると気づきがあるというサイクルが定期的に訪れています。
特に経験主義のスクラムの3本柱と5つの価値基準と自分(たち)の行動を照らし合わせて、ちゃんとできているかな、もっと良くできないかなと行動することが大切だと感じてます。
プロダクトオーナーという立場から偉そうな口を利くこともあるのですが、開発者と対等な関係として、チーム力・競争力をどんどん高めていきたいです。

TO DARE IS TO DO

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